博士号の取りやすさは専攻によって段違い

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こんにちは。JON@u_rigakubuです。
閲覧ありがとうございます!

最近博士号についていくつか記事を書きました。この続きで、専攻により博士号にも差があるよというお話です。あなたはちゃんと理解した上で専攻を選んでいますか?

バイオ系は学位が取りにくい

まず、前提としてバイオ系は学位が取りにくいとされていることを理解しておきましょう。主な原因は、バイオ実験には時間がかかるということです。そして、教授陣も苦労して学位を取ったので、「お前らもそう簡単に取れると思うなよ」と思っている様子ということは前回お話しましたね。

ただ、その中でも取りやすい専攻、取りにくい専攻というのがあります。今回はランキング形式でバイオ系の学位の取りやすさを発表します!

博士を敬遠する理由の1つに、「何年かかるか分からない」というのに大きな不安を抱いている方も多いかと思います。しかし、オーバードクターだけを理由に避け流のは、勿体無いと思いますよ!

前提|研究室や大学によって大きく異なる

専攻は影響するのですが、それ以上に博士号を取れるかどうかは、指導教官がどう考えるかによります。同じ専攻であっても、ほぼ確実に3年で学位を取れるラボと、ほぼ確実にオーバーするラボがあります。

また、大学によっても必要要件が違っていて、学位を取るのに筆頭著者で3報とか、何なら論文はなくても学位が取れるなんてところもあります。1

あと、早く取れるからそれがいいと言うつもりは毛頭ありません。自分が博士号に何を求めるのかで、選択は全く変わってくるはずです。

以上を頭に入れた上で、以下のランキングを参考にしてもらえると幸いです。

独断と偏見で選ぶ学位取得難易度ランキング

まずお断りしておきたいのですが、今回のランキングは僕がこれまで見聞きした中での独断と偏見に基づいています笑 だいたい、世の中のイメージは反映できていると思います。

そして繰り返しになりますが、専攻で傾向があるといっても、どの研究室を選ぶかによって、取りやすさが全然違ってくるということを頭に入れた上で、以下のランキングのような傾向があると考えてください。

医学研究科|難易度☆

最も簡単に取れるのは、やはり医学部でしょう。金を積めば取れるとさえ言われることも。。但し、MD2に限ります。

理由は、臨床系の論文が出せるからです。臨床系とは、「こんな症例があったよ」「治療の効果があったよ」といった、結果を報告するだけでOKの論文です。人の治療に最も貢献していて、素晴らしい研究ではあるのですが、出すのは圧倒的に簡単です。よって、臨床系の専攻では、余程の事がない限りは3年以内に学位が取れるでしょう。なんなら2年で取れるかもしれません。

人命を預かりかつ激務という重責を担う自信があるなら、研究したいなら医者になるという考えはアリだと思います。

基礎系となるとやや難易度は上がりますが、それでも周りがお医者であることに紛れて比較的学位のハードルは低いです。ただ、MDじゃないのに医学博士は取る利点が僕には分からないです。

工学研究科|難易度☆☆

工学研究科なら取りやすいのでは?と思う事でしょう。確かに、工学で非バイオ系であれば真面目にやってれば、3年でほぼ全員卒業するはずです。しかし、ゴリゴリのバイオ系だと、結局実験に時間がかかるので、学位を取るのはそこまで簡単ではありません。工学系の他の専攻よりは、学位取得のハードル上がる事は頭に入れておきましょう。

ただ、バイオ系も他の研究室に習い、工学系であればなるべく早く出すという方針でやっている気はします。またテーマによっては産業とも近く、就職はしやすいと思います。どうせ工学系に行くなら、教授推薦のある研究室に行けば良いのではないでしょうか。

薬学研究科|難易度☆☆☆

薬学博士は取りにくいなんて噂もありますが、比較対象になる医学部が簡単なだけです。薬学博士も他に比べたら取りやすい方です。理由は、製薬産業に直結しているからです。

要は、「3年経った後には就活をして、製薬会社に入る」という人間がスタンダードな中で、「博士号を出せませんでした」というのは、指導教官や専攻の評価を下げることにつながります。よって、可能な限り3年で出すという雰囲気は感じます。

あるいは、万が一学位を3年で取れなくとも、内定さえ持っておけば修士の給料で就職し、後から学位をとるといった事ができます。これはよくやる事なので、無給で何年もオーバーするという危険は避けられる可能性が高いです。

絶対3年で出たくて、医薬品業界に興味があるなら、選択肢の一つになるでしょう。3ただ、薬剤師免許がないのに薬学博士はちょっと意味が分からない気もします。

農学研究科|難易度☆☆☆☆

なかなかに数が少ないのですが、それなりには難しいです。但し、農学には化学系(農薬とか、本当に農業をやっていた名残)とバイオ系があり、こちらも例にもれず化学系なら多少は早いはず。

しかし、研究科自体に早く出そうという雰囲気はあんまり感じません。しかし、ひとたび学位を取ると、農薬作ってた時代からの綿々と受け継がれてきた人脈により、アカデミアもそれ以外も、他より圧倒的に面倒見がいいという話は聞きますよ。4

理学研究科|難易度☆☆☆☆☆

もちろん、理学部は学位が取りにくいです。臨床研究なんてないですし、そういう系の論文で学位を取ろうとすると、審査会で「Descriptiveで博士論文に値しない」という厳しい批判にさらされるそうな。5

博士課程とは研究者養成所であるという過去の流れから抜け出しきれておらず、とにかく厳しく審査されるというのは間違いありません。理学研究科で学位を取るというのは、茨の道であると理解して行きましょう。

ただ、厳しい反面能力をきちっと伸ばせてもらえますし、研究する能力が身につくのは間違いありません。分かっててくるなら、理学研究科はオススメです!

但し、厳しいだけで何も身につかないところもあるので、ラボ選びは慎重に!

【番外編】文系博士はもっと大変

ここまで、バイオ系の博士について述べてきました。理系の博士で、バイオが取りにくいというのは間違いありません。しかし、上には上がいます。そう、文系特に文学博士です。

どういうわけか知りませんが、歴史的に日本の文学部では博士のハードルがめちゃくちゃ高いです。教授でも多くの方が、「単位取得退学で修士号しか持っていない」という訳の分からない状況です。よって、そこで学位を取ろうとすると、教授を超えられるのか?という謎のハードルを課されて本当に取るのが難しいそうな。

よって、博士課程に在籍しながらバイトなどで給料を稼ぐことは必須で、それでも5年以上かかって結局学位取れないなんて恐ろしいことが起こります。

なお、これは日本だけの状況なようなので、文系志望の方は海外で学位を取ることをおすすめします。上には上がいます。恐ろしいことです。6

まとめ

いかがでしたか?一口に博士号といっても、難しさが違うということをご理解いただけましたか?

ただ、簡単に取れればいいのかというとそうでもなくて、面白いことに(当然か?)社会に出てからの評価は、取得の難易度が高い方が評価されます。他の専攻の博士号取得者から見ても、理学研究科の奴はヤバいと思われているようです。よって、理学博士を持っていると、他の専攻の博士からは評価してもらえます。世の中的には、医学博士>>>>理学博士に見えているのでしょうが笑

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

  1. 流石に意味がないので、なくなりつつあると聞いていますが。例えば、確か東大の薬学は論文なくても学位が取れたような。。
  2. Medical Doctor、お医者さんのことです。Ph. Dと区別する為に、こう呼びます。
  3. 個人的には薬作りたいなら大手の製薬なんて行かず、バイオベンチャーに行けよと思います。あるいはアカデミア。
  4. ただ、農学博士ってほぼ北大と京大の人しか見た事ないです。数が少なくあまり参考にはならないし、僕も詳しくありません。誰か詳しい人、教えてください!
  5. 要は、「xxな現象を見つけました」ではダメで、「xxな現象が起こるメカニズムはooです」といった説明を求めてきます。ただ、そういうメカニズムまでやるのって、時間がかかるんですよね。。
  6. 個人的には、今後哲学などをはじめとした、生き方に関する専門家というのは絶対に必要なので、活躍間違いなしだと思うのですが、こんな状況なので博士には行きたがらないのでしょう。

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