博士号って何?:どうしたらバイオ系で博士号は取れるのか

この記事は約6分で読めます。

こんにちは。JON@u_rigakubuです。
閲覧ありがとうございます!

「博士号」あるいは「Ph. D」と聞いて、どんなものか具体的なイメージはありますか?近くに博士号を持った人がいないと、なかなか想像がつかないですよね。博士号=国連なんていう面白いイメージ1を持っているかもしれません。また近くに居ても、ぶっちゃけどうなん?ってのは意外と教えてくれない気がします。

今回は僕の博士号取得の感想を述べます。少しでも博士後期課程進学の参考にしてもらえれば幸いです。

そもそも博士号って何?

博士号って何ということですが、Wipipediaを見てみましょう。

博士 (Doctor) の学位は、によって多少の差異はあるものの国際的に最高位の学位として位置づけられているが、日本では学校教育法第104条により大学など高等教育機関や学位授与機関(日本においては独立行政法人大学評価・学位授与機構)における修士およびそれと同等の学力があると認められた者が、大学院の博士課程あるいは博士後期課程において主軸となる研究テーマについて研究を行い、その内容を学位論文として執筆し、最高学位に相応しいと授与機関から認められることで取得できる(「甲博士」、通称は「課程博士」もしくは「コースドクター」)。また、論文審査により高度な研究能力があると認定された者にも授与されることがある(「乙博士」、通称は「論文博士」と称する)。

Wikipediaより

「最高の学位で、それに相応しいと認められたらもらえる」とのことですが、一言で言うと「研究者としての免許証」だと思ってください。これがあれば、世界中の研究ポストに応募する資格を得ることができます。

別の説明で僕が好きなのは、以下の記事ですね。Ph. Dとは、人間の知識の境界線を(ちょっとだけ)広げることのできたという証明だそうです。

学位って? 博士号って何?

どうやったらバイオ系の博士号が取れるの?

博士号ってどうやったら取れるのと思われるかもしれませんが、うちの専攻だと、筆頭著者で査読付きの英語論文を1報通せば取れます。他も細々としたものは色々ありますが、論文を通すというのが一番ハードルが高いです。2

また専攻が変われば論文3報とか、色々変わったりします。とにかく、英語で論文を書く=研究成果を出してまとめると言うことが必要になります。

昔は論文博士といって、論文さえ出せば大学から学位をもらえたらしいのですが、現在ではその制度は(ほぼ)廃止されたと聞いています。

つまり、

  1. 学費を払って学生として研究室に滞在すること
  2. 一定期間のうちに業績(=英語論文)を出すこと3

が必要とされています。

業績を出すことを第1に考えており、出せないなら卒業させてもらえません。ここが修士までと大きく違っています。業績が絶対に必要なのです。

修士までなら「頑張ったけどダメでした。けど、こんなにも頑張りました。」って感じで、成果は無くても(ほとんどの場合)許してもらえます。4しかし、博士は業績がないと取れません

どの専攻でバイオ系の博士は取れるの?

バイオ系の博士号と言いましたが、学位の名前としてはありません。普通、バイオが学べる専攻で博士号を取ると、博士(理学)などといった専攻の名前がかっこの中につきます。以下のような、バイオ系のある専攻に進学して学位を取ることが、一般的でしょう。

バイオ系を専攻できる研究科:医学、薬学、理学、農学、工学

面白いもので、どの学位を取るかで評価が変わってきたりします。また記事にしますね。ここまでで、バイオ系を専攻できる研究科に在籍して、成果を出せば良いという話をしました。では、どれくらいの時間と費用がかかるのでしょうか?

どれくらいの期間で取れるの?

学部で4年通って単位を揃えれば、学士号という学位がもらえます。その後に2年研究して、修士号が取れます。その後、だいたい3年から5年くらい大学院で研究をして成果を出すことで、博士号は取れます。もっとかかる人も中には居ます。

めちゃくちゃ幅あるな!と思われたかもしれませんが、これは完璧に研究室の先生の考え方によります。3年できっちり学位を取らせるという方針の先生もいれば、長くてもきっちりと仕上げるということを目標とする先生もいます。極端な話、自分の指導教官が認めればOKという世界なのです。5

また、期間は大学や専攻によって違います。一般的にはバイオ系は取得に時間がかかるといわれており、僕の専攻では4年半が平均だと言われていました。6

バイオ系において、現代では早期終了というのを聞いたことがありませんが、工学系だと2年で博士号取得!とかも夢ではないらしいです。

給料は出るの?

基本的に出ません。はい、無給です。もしお金を貰えるならば、幸運を神に感謝しましょう。
無給どころか、なんなら学費を収める必要があります。よって、国公立大学だと、年間50万程度× 3年は最低必要です。もちろん生活費は別です。最近ではせめて学費はなくそうよという方向ではあるらしいですが。。

博士の学生の経済状況は、最近では徐々に改善されつつあり、RAといって研究教育のお手伝いをするバイトのようなものがあるのと、学振という返還不要の奨学金(月20万+研究費)が博士課程では貰えるかもしれません。7

他、リーディング大学院や卓越大学院といった制度で奨学金を修士から貰えたり、民間でやっている奨学金なんかも利用できます。しかし、博士課程に在籍しているだけでは、給料は1円足りとも貰えません。

教授陣は、この経済状況の苦しさを大した問題だと思っていない人がまだ多いです。むしろ、「オレの時は有償の奨学金で借金をした!お前も苦労しろ」といったことを平気で主張してきます。8なぜ自分がした苦労を若い世代にさせないという発想に至らないのでしょうか。。

流石に若い先生方は、無給であることを問題であると認識している方も増えているようではあります。これから変わっていって欲しいですね。アメリカではバイオ系の博士には給料が出るのが基本だそうですからね。

まとめ

いかがでしたか?運が良ければワーキングプアの生活、普通であれば借金して研究に取り組むという厳しい環境であることを理解していただけましたか?

しかし、厳しいだけでは誰も取りませんよね。次回は博士号をとって得られるものについてお話します。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

  1. 言われたことがあるのです。以下を参照してください。https://u-rigakubu.com/2019/07/30/phd-real-estate-agent/
  2. 例えばうちの専攻だと、博士論文を書くという作業がありったり、ちょこっと単位を取ったりなど、色々テクニカルな部分はあります。また記事にします。
  3. 一定期間というのは、年限が8年とかと決まっているという意味です。
  4. もちろん真面目に研究室で努力したという前提ですよ!
  5. せめて専攻内で統一しろよとは思います。。
  6. バイオ研究には成果を出すのに時間がかかるのが、学位取得が遅れる主な原因と言われています。
  7. ちなみに採択率はとても低いです。そして、手当などはつかず、手取りは15万程度になります。ほぼワーキングプアです。
  8. 僕も苦労しろこそ言われませんでしたが、「俺は奨学金で借金があったんだ。借金がないお前は無給でも甘えんな」といったことは面と向かって言われましたよ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました